【シニアの『推し』に関する実態調査】「推し」がいるシニア女性は 35.2%。「一目惚れ推し」「異才惚れ推し」タイプが多く、1 年間で推しに使う平均金額は約 9 万円。
株式会社ハルメクホールディングス
女性誌部数No.1(※1)の雑誌「ハルメク」をグループで発行する株式会社ハルメクホールディングス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:宮澤 孝夫)ハルメク 生きかた上手研究所は、50~84歳の女性559名を対象に「シニアの『推し』に関する実態調査」をWEBアンケートにて実施いたしました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート36.8万部(2021年7月~12月)
【調査サマリ 】
■シニア女性の「推し」の認知度は、 83.3%。 現在「推し」 がいる シニア 女性は 35.2 。
⇒現在 、 「 推し 」 がいる のは 全体 559人) の 35.2% 197人)、いないのは 48.1% 269人) 、
合わせて(83.3% 466人) が 、 「 推し」 を 認知している 。
■自分の「推し」タイプは、「一目惚れ推し」と「異才惚れ推し」が多く、この2つで全体の6割を占める。
「ロング推し」の人も多い。
⇒現在「推し」がいる197人に、自分の推しタイプをたずねたところ、「一目惚れ推し」タイプが29.4%
(58人)、「異才惚れ推し」が26.4%(52人)で、この両者で55.8%を占めている。
⇒3位は、「ロング推し」が10.2%(20人)、4位はシニアならではの推しパターン「親目線推し」が7.1%(14人)が続く結果に。
■推しにお金を使っているのは約7割で、年間利用額平均は年間約9万円。チケット、遠征への利用金額が高い。
⇒現在「推し」がいる197人中、「推しにお金を使っている」のは69.5%(137人)。
1年に使う金額の平均値は90,352円。
⇒その内訳を見ると、「遠征費(宿泊、交通費など)」に費やしている30人の平均値が87,167円で最も高い。
次に「コンサート、ステージ、試合、などのチケット費」に費やしている77人の平均値が55,699円、
「本・雑誌・関連書籍など」に費やしている65人の平均値が34,892円と続く。
■推し活で悩んでいるのは「お金がかかる」ことと「チケット争奪戦」。
⇒推し活動におけるお悩みは「お金がかかる」が17.8%(35人)、「チケット争奪戦」が15.7%(31人)、
「『推す』ための時間の確保」が、9.6%(19人)と続く。
■推し活での日常の変化は、「動画サイトの閲覧」、「新しい目標・夢ができた」、「笑いが増えた」がトップ3。
⇒「動画サイトを見るようになった」「新しい目標・夢ができた」がそれぞれ29.9%(59人)で最多。「笑いが増えた」も28.9%(57人)と多い。推しができてよかった、うれしかったことは“健康になった”、“仲間が増えた”などの声も。
【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。
今や一般的な言葉となった「推し」。若年層の話はよく聞きますが、果たしてシニア女性はどうでしょうか?推しがいるのか、自分はどんなタイプの推しなのか、お金はいくらくらい使っているのかなど、その実態を探るべく、本調査を実施しました。
※調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入しているため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※調査主体の株式会社ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
【調査概要】
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:50~84歳の全国の女性
有効回答数:559名
調査実施日:2022年6月21日(火)~6月24日(金)
調査主体 :株式会社ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所
※本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
シニア女性の「推し」の認知度は、83.3%。現在「推し」がいるシニア女性は35.2%。
・現在、「推し」がいる人は全体(559人)の35.2%(197人)、いない人は48.1%(269人)、合わせて83.3%(466人)が、「推し」を認知している。
・「推し」とは何かがわからない人は16.6%(93人)になり、シニア女性の間でも「推し」の認知は進んでいるという結果に。
シニア女性の「推し」タイプは、「一目惚れ推し」が29.4%、 「異才惚れ推し」が26.4%で、この2タイプでおよそ6割を占めている。 「ロング推し」などのパターンも多い。
・この2タイプに続いて、「ロング推し」が10.2%(20人)、シニアならではの「親目線推し」が7.1%(14人)と続く結果に。
・他にも、「末広がり推し」、「憧れ推し」、「崇拝推し」がある。 ※10名未満のタイプは略
「推し」にお金を使っているのは69.5%。 「一目惚れ推し」「異才惚れ推し」「ロング推し」タイプはお金を使っている人が 多い一方で、「親目線推し」タイプはお金を使っている人が少ない。
・推しがいる人197人中、およそ7割となる69.5%(137人)が「推し」にお金を使っていると回答。
・「一目惚れ推し」は77.6%、「異才惚れ推し」は73.1%、「ロング推し」は70.0%が「推し」にお金を使っているが、「親目線推し」タイプは、42.9%と少ない結果に。
「推し」にお金を使っている137人の年間利用額平均は90,352円。 特に遠征費、チケット費が高いが、本などの紙メディアにもお金を使う傾向に。
・「推し」にお金をかけているシニア女性は、年間およそ9万円を「推し」に使っている。
・特に、遠征費、チケット費が高い。また、本・雑誌、関連書籍などの「紙メディア」へも、年間34,892円利用している。
推し活動における「悩みがない」のは61.9%で、半数は悩みがない。 悩みがある人の中では「お金がかかる」ことと「チケット争奪戦」が悩みの種。
・推し活動における悩みについては、「お金がかかる」が17.8%(35人)、「チケット争奪戦」が15.7%(31人)、という具体的な悩みがトップ2に。続いて3位が「『推す』ための時間の確保」が、9.6%(19人)という結果に。
推しができて変わったこと上位3つは、「動画サイトを見るようになった」 「新しい目標・夢ができた」「笑いが増えた」で、いずれもおよそ3割が回答している。
・推しができたことにより、動画サイトを楽しむようになったシニアが多くいる結果に。また、目標、夢、笑いなど、内面への影響も大きくあることが明らかに。
・「推し」ていてよかったと思うことや嬉しかったことは、多岐に渡り、美容や健康、ほかの人との会話につながったなどの意見が見られた。
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施
シニアの「推し活」マーケットは有望
意外と多い‥。「推しがいるシニア女性は35.2%」という結果から受けた所感です。「推し活」は、昨年の流行語大賞にノミネートされた新語ですが、50歳以上にも広がっていることが分かります。
パターン分類や活動費用、推しができてからの変化を読み解いていくと、巨大マーケットの可能性が伺えます。推しパターンは「一目惚れ」「異才惚れ」タイプで6割近くを占めました。当該世代の女性は心を揺さぶられやすく、惚れっぽいということです。また、推しにお金を使っているシニア女性は7割で、年間9万円を費やしていました。推しができてからの変化トップ3は、「動画サイトを見るようになった」「新しい目標や夢が出来た」「笑いが増えた」でした。自由記述には、「ボケ防止」「アンチエイジング・若返り」「安眠・癒し」「生きがい・生きる希望」「心の栄養」「元気の源」「幸せや感動」「愛」「気分転換」「ストレス発散」など多くの効用が挙がりました。推しの対象は、身近な孫・ペットからスポーツ・芸能・ミュージシャンまで多様でしたが、具体的なコメントをいくつか抜粋して紹介します。
「official髭男dism 。以前から患っている病が快方に向かい、支えになっています」(51歳)
「韓流ドラマ、BTS、今井翼。若さを保つひとつ。推し友が増えた」(60歳)
「楽天ゴールデンイーグルス。知らない世界が広がり、旦那と会話が増えて仲良くなった」(61歳)
「イケメン庭師の村雨君の動画を見て寝ると癒されて心が落ち着くので よく眠れます」(66歳)
「歌を聴くと心が休まる。70代で、山崎まさよしが好きという自分が好きです」(72歳)
トキメキが行動や生活を変え、心身や家族関係までにポジティブな変化をもたらしています。
対象も行動も効用も彩り豊かなシニアの「推し活」市場に金脈ありといえそうです。
■ハルメク 生きかた上手研究所のシニアリサーチデータは、「ハルメク シニアマーケティングLAB」で掲載しています。
「ハルメク シニアマーケティングLAB」は、ハルメク世代(シニア)を顧客とする企業にとって有益な情報をお届けしている情報サイトです。ハルメクグループが提供する定期購読誌や通販等を通じて得たマーケティングデータや記事、シンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」の調査レポートなど豊富な情報が満載です。
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