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【MVP特集】大人気商品「ハルメク おせち」売上急上昇の秘訣とは?開発者に聞きました!

今回のハルイロはMVP特集第1弾。ハルメクグループでは、半年に1回著しい貢献をした社員や、未来につながるアクションを行った社員を表彰する制度があります。今回は2021年下期にMVPを獲得した柴田さんにインタビュー。

人気商品「ハルメク おせち」の開発に初期から関わり、4年連続前年比売上増を達成しMVPを受賞した通販本部部食品課の柴田さんに、シニア向け商品開発の面白さと、購買数アップの秘訣を伺いました。

通販本部食品課 柴田さん
プロフィール:
大学卒業後、楽器メーカーでの営業や食品の輸入業務などを経て、2010年、ハルメクの前身いきいき株式会社へ入社、食品開発に携わる。ハルメクおせちの開発には初期から関わり、大人気商品へと押し上げた立役者。

完売が続く「ハルメク おせち」。家族で喜んでもらえる商品をめざして

ハルメクは2007年からオリジナルのおせちを作っています。ありがたいことに、売上は年々伸びていて、近年では「売り切れで買えなかった」という声が届くほどになりました。食品開発という仕事の醍醐味はやはり、お客様に食を通して楽しい時間を届けられること。特におせちは、一年の始まりを祝う膳というエンターテインメント性の高い商品です。アンケートはがきに「家族が喜んで食べてくれたのが嬉しかった」と書いてくださる方も多く、お正月の家族の団らんに貢献できるのも魅力のひとつです。

もちろん、味の好みはそれぞれなので厳しいご意見をいただくこともありますが、そうしたご意見は翌年の課題としてしっかりと受け止め、社内でミーティングを重ねます。正月商品といえども企画は春ごろから始まり、まさに1年中おせちのことを考えているのが、我々のチームです。


お正月料理をただ詰め合わせればいいというものではない

ハルメクのおせちには、和洋多彩な品が詰まった「彩」と、豪華食材をぜいたくに使ったプレミアムおせち「福寿」、そして国産素材のみを使用した数量限定の「七福神」の3種類があります。これらはただお正月らしい料理を盛り込むだけではなく、しっかりとしたコンセプトのもとに、メーカーさんと二人三脚で作り上げています。

ハルメクが独自の「ハルメク おせち」を開発したのは、家族全員でお正月を楽しむため。従来日本では、年の暮れギリギリまでかかって、お母さんがおせち料理を手作りするのが珍しくありませんでした。ハルメク世代の方たちは長年そうしたことをされてきた人が多い世代です。その方たちへ、「おせちづくりはハルメクにまかせて、年末年始はご家族とのんびり過ごしてはいかがですか?」というメッセージを投げかけたわけです。

もちろん、黒豆を上手に煮たり、飾り切りを工夫したりして、お料理をすることが好きな方も大勢いらっしゃいます。一方で、家族で過ごす時間が増えるならおせちは買ってもいいかなと思い始めた方もいる。そうした方々に向けて、満足いただけるおせち料理は何かを徹底的に調査し、考えて、その年のコンセプトをまとめていきます。例えば、2022年のコンセプトは「家族三世代で楽しむおせち」。コロナ禍でなかなか会えなかった家族が久しぶりに集うことを想定し、どの世代でも楽しく味わっていただけるよう、和洋バラエティに富んだメニューを用意しました。

モニターは心強い味方。忌憚ない声に一つひとつ向き合うことで改良を重ねる

ハルメクグループには「ハルトモ」という雑誌「ハルメク」購読者を中心に約3,700名が参加する会員組織があります。このハルトモさんや一般モニターの方たちに毎年おせちを試食していただくのですが、そこでいただいたご意見をもとにメニューを改良していきます。例えば、新メニューの「海老のカチャトーラ風が水っぽい」という意見については、水っぽくならないように改善。また、どの地域の方にもうす味でも美味しく召し上がっていただけるよう、出汁の味をきちんと効かせて工夫し、試食を通じて納得の味を作り上げました。

また、アンケートハガキやモニター試食会で意識することは「思い込みを捨てる」ということ。過去には、シニア女性にはあっさりした味が好まれるのでは、おせちに限らずハルメクで展開するメニューは健康に良い素材を多く入れた方が良いのではなど、自分たちの勝手な思い込みで商品開発をしていた時期もありました。しかし、ご意見を丁寧に読んでいくと、一年に一度、家族がテーブルを囲んで楽しく食べるおせちを選ぶポイントは、やっぱり「おいしさ」なんです。買うなら「家族が美味しいと喜んでくれる」おせちが良い。それからは、おせちの味そのものはもちろん、ご案内のチラシや広告の打ち出し方もがらりと変えました。それが近年の人気につながったのだと思います。

ハルイロは「今」と「未来」を伝えるメディアです。柴田さんが今後やりたいことは何ですか?

最近はリピーターの方も増えているので、「今年のおせちはどんなだろう」と毎年ワクワクして、楽しみにしていただけるおせちを作り続けていきたいですね。また、おせちの宅配は、年末に遅延なく届いて、解凍したら元旦の朝においしく食べられる状態になることが最低条件。ハルメクのおせちとしては、単に美味しいだけでなく、感動した!驚いた!と思っていただけるレベルを目指していきたいですし、家族全員で楽しいひと時を過ごせたという体験設計もしていきたい。年に1回の晴れの日の食事について、お客様は私たちを信頼して購入してくださるわけですが、雑誌「ハルメク」の読者に留まらず、「ハルメク おせち」を通じてハルメクグループを知っていただく機会を増やしていきたいです。

さらに、おせちの開発で見えてきた食品ロスや農家の後継者不足の問題。個人的にも会社としても何かできることはないかと考えています。例えばハルメクが提携した農場で育てた商品をおせちに使う。そこで採れた規格外野菜をハルメク会員の方に販売したり、農業体験ツアーを企画してもいいですね。私たちのお客様は活動的な方が多いので、一緒に社会問題に取り組んでいきたいという方も多いはず。他部署と連携しながら、できることを模索していきたいと思っています。

インタビュアーの感想:

インタビューを終えて、ハルイロ編集長は思った。

おせち料理は年のはじめの家族行事に欠かせない。紅白を家族でゆっくり見て、家族団らんするために、「ハルメク おせち」は始まった。そして今、ただ美味しいだけではなく、家族で楽しいお正月を楽しむための体験設計もしていきたいと柴田は言う。来年のお正月は、どんなおせち体験が待っているのか、今から楽しみだ。。。


いかがでしたでしょうか。お客様が感動するレベルの商品を作る、そんなことにチャレンジしてみたいと思った人は、ぜひ、採用サイトもご覧ください。

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