密着:ハルメクお仕事シリーズ 生産管理課 編 綾さんの1日
ハルメクグループの「今」と「未来」を伝えるオウンドメディア「ハルイロ」をご覧いただきありがとうございます。
「密着:ハルメクお仕事シリーズ」では、担当業務や1日のスケジュールを深掘りしながら、ハルメクで働く社員のリアルな姿をお届けしています。
今回は、生産管理課で活躍する綾さんです!
お客様に届く前の“品質”を守る、生産管理課
部署:物販BU サプライチェーン管理部 生産管理課
担当:商品の検品・品質チェック
■生産管理課、具体的な仕事内容は?
編集部:ものづくりの現場と会社、そしてお客様をつなぐ要の部署「生産管理課」ですが、どのようなお仕事をされているのでしょうか?
綾さん(以下、綾):主な業務は「品質管理」です。ハルメクでは雑誌や通信販売を通して、多くのお客様に商品をお届けしていますが、そのときに 「届いて残念」と思われないようにすることが何より大切なんです。
「ハルメクの商品を楽しみにしてくださるお客様に、これからも長くファンでいていただけるように」という想いを持って、品質確認の仕事をしています。
大きく分けると、3つの仕事があります
(1)「新商品のサンプル確認・検品」
新しい商品がハルメクの品質基準や法律、安全性、使いやすさの面で問題がないかを確認。開発担当や生産担当と連携しながら、不具合や改善点があれば仕様の修正や再モニターを行い、モニターの方々のご意見も反映しながら、より良い商品に仕上げていきます。
最終サンプルの品質確認会議(検品)では、仕様書と照らし合わせながら、サイズや縫製、色味、使い心地などを細かくチェックし、発売に至ります。
(2)「クレーム対応と原因調査」
お客様から戻ってきた商品を確認し、「使用 によるものなのか」 「製造工程の問題なのか」一つひとつ原因を切り分けていきます。再発防止のために、社内や取引先へ改善を共有することも大切な仕事ですね。
(3)「取引先評価・工場監査」
実際に工場へ伺い、製造工程や管理体制がきちんと整っているかどうかを確認します。安心して製造をお願いできる環境なのか、また工場の現場を含め、透明性のある取引先かどうかも重視しています。
■月に約70点の新製品の品質をチェック!
編集部:生産管理課のお仕事って本当に幅広いですね。実際には、どれくらいの商品を扱っているのでしょうか?
綾:私が担当している「暮らし」カテゴリーだけでも、毎月20点前後の新商品があります。ハルメク全体で見ると、月に約70点ほどの新商品が動いています。そこに継続品や改良品も加わるので、実際にはもっと多いですね。
編集部:その数を、何人くらいで確認されているんですか?
綾:生産管理チーム全体では 12~13名ほどです。社員だけではなく、派遣スタッフさん、
業務委託の方など、働き方もさまざま。年齢層も幅広くて、20代の若手から40~60代まで、経験値の違うメンバーが一緒に働いています。その幅があるからこそ、いろいろな視点で見られるのが強みだと思います。
密着!1日の業務の流れ
■綾さんのとある1日~フレックス活用バージョン~
編集部:フレックス制度をとても上手に使われている印象ですが、実際の1日の流れを教えていただけますか?
綾:子どもが小学生になったばかりなので、朝は送りに合わせて少しゆっくり出社したり、逆に早めに来て静かなうちに集中したりと、日によって柔軟に調整しています。
大体8時半に出社してメールを確認、午前中は社内会議や工場監査の共有、新商品の検品が入る日はその準備をしています。
編集部:午後はテレワークも使われるんですよね。
綾:そうなんです。13時〜15時頃は一時退社して移動し、子どもの保護者面談に行く日もあります。その後はまたテレワークに切り替えて、社内会議やクレーム品の確認を進めることも。
編集部:本当に生活リズムに寄り添った働き方ができているんですね。
綾:フレックスのおかげで、自分の一番集中できる時間帯に大事な仕事を充てられるのが助かっています。家のことも仕事も両方やりやすいです。
新製品が世に出る前に…安心を作る“3つの砦”
編集部:新商品の検品では、具体的にどんなところを見ているのでしょうか?
綾:大きく3つのポイントを見ています。
(1)「ハルメクの品質基準に沿っているか」
まずは、ハルメク独自の品質基準に合っているかどうかを確認します。強度、耐久性、色落ち、機能性など、商品ジャンルによって細かい基準があります。
商品によっては、各種試験データ(強度試験・洗濯試験など)が基準を満たしているかも必ず確認します。試験の数値が基準をクリアしているかどうかは、とても大切なポイントですね。
(2)「法律に準じているか」
ハルメクの基準と似ている部分もありますが、法律にきちんと準じているかという視点も欠かせません。表示ラベルの内容、素材表記、安全基準、薬機法に関わる部分など、法律上のルールを守っているかを丁寧に見ます。
(3)「お客様がお手に取ったときに、安心して使える商品か」
そして3つ目が一番大切かもしれません。「お客様が実際に使ったとき、困らない商品か?」という視点です。
ハルメクでは、全ての新商品で“モニター調査”を行うのが大きな特徴です。採用が決まる前の段階で、実際に数多くのモニターさんに使っていただき、使い心地や使いやすさについて意見を伺います。
モニターの方から「このパーツが固くて付けづらい」「ここが滑りやすい」などの声をいただいた場合は、改良できるものは改良してから再度チェックします。
もし改善が難しい場合は、商品化自体を見送ることもあります。お客様の困りごとは、販売前に必ず解消したいと考えているからです。
■「買ってよかった」を守るために、品管が下す最終ジャッジ
編集部:モニター調査や品質基準、法律面のチェックまで徹底されている一方で、商品を企画する側には “この商品を届けたい” という思いもありますよね。その中で、品質管理としてNGを出すのは難しい場面もあるのでは?
綾:そうなんです。開発担当の方の思い入れや、「これをお客様に届けたい」という熱意を感じるほど、こちらも心苦しい瞬間はあります。
でも、やっぱり一番良くないのは、お客様が商品を手に取ったときにがっかりしてしまうこと。
ハルメクのお客様は、店舗よりも通信販売で買ってくださる方が多いので、実際に手に取ってから「買ってよかった」「次も頼みたい」と思っていただけるかどうかがすべてなんです。こちらから対面でフォローできるわけではないので、届いた瞬間の印象を大切にしています。
編集部:最後のラインで「OK/NG」を判断する役割なんですね。
綾:はい。まさに“最後の砦”だと思っています。品管が「OK」と言えば商品化できるし、「これはNG」と言えば前に進めない。その意味では、最終判断を担うストッパーの役割があります。
もちろん簡単ではないですが、お客様に長くハルメクのファンでいていただくためには、欠かせない大事な役目だと感じています。
検品「品質確認会議」の現場!5ステップで徹底チェック
新商品が届くと、生産管理チームでは「見た目」「仕様」「使い心地」 の3つの軸から、細かい工程を順番に確認していきます。ここからは、その流れを 5つのステップ に分けて紹介します。
STEP1:開封直後の外観チェック
箱を開けた瞬間から検品がスタート。汚れ・ほつれ・破損・パーツのずれなどを、まずは目と手で丁寧に確認します。
STEP2:仕様書・誌面・実物の三点照合
商品と一緒にテーブルに並ぶのは、仕様書・カタログ誌面・実物サンプル。
「仕様どおりに仕上がっているか」「誌面と色味や構造が違わないか」など、ミリ単位でサイズを測り、重量を量り、縫製やパーツの仕上がりを確認します。
STEP3:第三者検品会社との“目線合わせ”
ハルメクでは、公平性を保つために工場ともハルメクとも利害関係のない“第三者検品会社” にも検品を依頼しています(※撮影日には検品会社の担当者は不在でしたが、通常はここに加わります)。
第三者が入ることで「どこまでがOKか、どこからNGか」という基準を、客観的に・ブレなくするための目線合わせを行います。
STEP4:生産管理チーム全員での確認会議
続いて行われるのが、確認会議です。これは、できあがった商品をチーム全員・取引先担当者・(場合によっては)検品会社で囲んでチェックする場。
仕様書の記載との一致など、あらゆる細部をひとつずつ確認します。一人の目では見落としがちな部分も、複数の視点が入ることで発見につながります。
STEP5:不具合があれば改善 → 再サンプル → 再検品
もし不具合が見つかった場合は、開発・生産担当と連携して改善を依頼。必要があれば再サンプルを作り、再度検品。この工程を経て、ようやく「安心してお届けできる」と判断されます。
布団は会議室いっぱいに、家電はお持ち帰り!? 検品のリアル
編集部:新品の検品って、どのくらい時間がかかるんですか?
綾:インナーやファッション雑貨は、必要なサンプルと検査データが揃っていれば30分ほどで終わることが多いんです。ただ……暮らし雑貨になると話が変わってきます(笑)。
編集部:というと?
綾:たとえば調理道具や家電は、実際に使ってみないと分からないんですよね。お鍋やフライパンは実際に調理してみたり、布団は会議室いっぱいに広げて採寸したり、EMSやマッサージ機なら、チーム全員で体験会になることもあります。
編集部:楽しそう……!
綾:そうなんです、ちょっと面白いですよね(笑)。持ち帰れるサンプルは自宅で使ってみることもありますし、テレワークの日に家に送ってもらって試すこともあります。
「お客様が使う姿」をできるだけ想像しながら、同じ条件で使ってみることを大事にしています。
編集部:だからこそ、安心して紹介できる商品が生まれるんですね。
綾:はい。実際に使ってみて初めて気づくポイントも多いので、暮らし系の商品は特にリアルな使用感の確認を大切にしています。
綾さんの仕事にかける思い
編集部:前職について、またハルメクに入社を決めたきっかけを教えてください。
綾:私はもともとアパレルで、販売員から、ブランド・企業、また工場・メーカーと立場は変わっても、ずっとファッションの現場にいました。転職を考えたとき、これまで全部のキャリアを活かしながら、お客様に寄り添える仕事をしたいと思ったんです。
ハルメクは「お客様を大切に、よりよく生きることを応援したい」とお客様と一緒に作りあげていますよね。一緒に働く社員一人ひとりも自分らしく働けるような、柔軟な制度が整っている点にも大きな魅力を感じました。
自分の好きなファッションや“ものづくり”に携わりながら、プライべートに合わせ、経験を活かしながらキャリアを続けられる。また新しいことにもチャレンジできる会社。そんな環境で、自身も貢献したいと感じ、入社を希望しました。
綾さんの今後のキャリア
編集部:今後、挑戦してみたいことや、仕事の中で大切にしたいことはありますか?
綾:お客様が手に取った瞬間に「買ってよかった」と思っていただける、そんなものづくりにこれからも関わっていきたいと思っています。
私は品質を見る立場ですが、品質だけではお客様が本当に喜ぶ商品は作れません。開発やリサーチなど、ほかの部署の想いもつながって、初めていい商品が届くと思うんです。
だから、生産管理として、みんなの想いをお客様に届ける“パイプのひとつ”になれたらとてもうれしいです。
ハルメクお仕事シリーズはいかがでしたでしょうか。
ハルメクグループでは様々なポジションで多くの人材を募集しています。この記事を読んで、ご興味を持っていただけた方は、採用サイトもぜひご覧ください。
取材・編集/絵里奈(ハルイロ編集部) ライター/梅津美希
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