【デジタルデバイスに関する意識と実態調査 2024】シニア女性のスマホ保有率は98.9%。70代の利用率も他世代に追いつく 「人に聞く・尋ねる」から「自分で検索」するシニア女性の割合が増えている
株式会社ハルメク・エイジマーケティング
女性誌販売部数No.1(※1)雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、55~74歳のハルメク読者436名を対象に「デジタルデバイスに関する意識と実態調査」を郵送アンケートにて実施しました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2023年7月~12月)
調査結果のポイント
- スマホ保有率は98.9%。70代の利用率も他の年代に追いつき、シニア女性のデジタル活用が当たり前の状態となっている。
- Instagram、Facebook、X(旧Twitter)の利用は伸びておりTikTok(閲覧のみ)も9.6%が利用中。伸びているのは50代であり、利用率の低い70代と比べると格差あり。
- 利用率が増えているのは、調べ物、防災アプリ、オンライン決済、フリマアプリ、ポイ活、撮影、音楽、健康管理。スマートウォッチも全年代で利用率が増えている。
- スマホに関する情報は「自分で探す」より「人に聞く・尋ねる」方が依然多いが、昨年比で、前者は4.3ポイント増、後者は3.6ポイント減と、「自分で探す」割合が増えている。また「調べ物」をする人の割合も89.2%と、昨年比で3.3ポイント増えている。
【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。デジタルの世界でAIの利用がポピュラーになり1歩先に進んだ印象を強めた2024年。シニアとデジタルとの付き合い方はどう変わったのか。今年も、スマホやパソコンなどのデジタルデバイスへの意識と利用実態を調査しました。
【調査概要】
調査方法:郵送での質問紙配布アンケート
調査対象・有効回答者数:55~74歳の全国ハルメク読者の女性 436名
調査実施日:2024年6月11日(火)~ 8月5日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※ 本リリース内容を掲載いただく際は、出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
※ 調査主体の「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
※2023年までのリリースとでは、%の分母となる対象者が異なっているケースがあります。これまでは「スマホ、PCいずれかの利用者」「スマホの利用者」を分母として計算していましたが、今年からは、基本的に全回答者を分母としています。
スマホ保有率は98.9%。70代の利用率も他の年代に追いつき、シニア女性のデジタル活用が当たり前の状態となっている。
- 2024年のスマホの利用率は98.9%と、ほとんどのシニア女性がスマホを利用している。また、70代の利用率が、他の若い世代に追いつき始めている。
- タブレットの利用率が再度伸びてきている。また、昨年までは停滞気味だったスマートウォッチの利用率も、今年は6.9%と昨年比で+2.9ポイントアップした。
Instagram、Facebook、X(旧Twitter)の利用は伸びており、TikTok(閲覧のみ)も9.6%が利用中。 伸びているのは50代であり、利用率の低い70代と比べると格差がある。
- いずれかのSNS(LINE除く)利用率はやや減ったが、Instagram、Facebook、X(旧Twitter)の利用率は伸びている。年代別では50代の利用率の伸びが顕著で、70代との差が大きい。
- TikTokの利用率は2024年から聴取。9.6%が利用しているが投稿を行っている人はゼロだった。
利用率が増えているのは、2段階認証、調べ物・Web検索、防災アプリ、オンライン決済、フリマアプリ、ポイ活、撮影、音楽、健康管理。スマートウォッチも全年代で利用率が増えている。
- 2段階認証、調べ物・Web検索、防災アプリ、オンライン決済、フリマアプリ、ポイ活、撮影、音楽、健康管理の利用率が増えてきている。スマートウォッチの利用率も全年代で増えている。
スマホに関する情報は「自分で探す」より「人に聞く・尋ねる」方が依然多いが、昨年比で、前者は4.3ポイント増、後者は3.6ポイント減と、「自分で探す」割合が増えている。また「調べ物」をする人の割合も89.2%と、昨年比で3.3ポイント増えている。
- スマホに関する情報を得るには、依然「人に聞く・尋ねる」が量としては多いのだが、昨年と比べると減っており、「自分で探す」と回答した人が増えてきている。
- 調べ物・Web検索をしている割合は過去最高の89.2%。また、Web検索の方法も、文字検索だけでなく、音声、画像・動画での検索など、幅広い手法が受け入れられている。ChatGPTといったAI検索も、昨年比2.2ポイントの3.7%が利用経験ありと回答している。
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年3月から現職。主に年間約900人のシニアを対象にインタビューや取材、ワークショップを実施。
検索行動が多様化。シニアは“生成AI”ではなく“AI検索”?
雑誌『ハルメク』のスマホ特集やネット活用号では「今さら誰にも聞けない」「人に聞かずに使うコツ」「もう人に聞かなくても大丈夫」などのフレーズが頻出します。それは「ハルメク読者はスマホの使い方などで分からないことがあったら誰かに聞きたい」が、子供にもスマホのショップ店員にも聞きづらい環境下に置かれているという実態があるからです。ちょっと聞きたいだけなのに、子供には鬱陶しがられるし、予約しないとサポートが受けられない・・。そんな困りごとを解決できる指南書としての役割を果たす特集をお届けしています。
生きかた上手研究所が2024年6~8月にかけて行った郵送調査では、シニアの検索行動に変化が見られました。55~74歳のスマホ保有率は98.9%になりました。また、9割近くがネットで調べ物をしていることがわかりました。文字入力の他、音声、画像・動画検索など、利用したことのあるWEB検索方法も実に多様。ハルメク開催のウォーキングイベントでも、花の写真をスマホで撮影し、そのまま検索する方もいます。ChatGPTなどのAI検索の経験者はまだ3.7%ですが、昨年比で2.2ポイント増加しています。そして、スマホに関する情報を「人に聞く」割合は依然として高いのですが、昨年(2023)と比較して「自分で探す」割合が4.3ポイント増えました。一方で「人に聞く」割合は3.6ポイント減っています。さすがに生成AIの活用はまだ先の話でしょうが、検索に関しては、シニアもネットを活用しているので、知らないうちにGoogleなどのAI検索エンジンの技術に触れているということがありそうです。
今後さらに、シニア世代の検索行動は多様化すると予測します。ハルメクでも「〇〇を探すときには音声検索、△△を検索するときはChatGPTが便利」など、検索の使い分け方を紹介する日はそれほど遠い未来ではないかもしれません。
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