【仕事に関する意識・実態調査2026】50代~70代女性の就業率は50.1%と2人に1人が働いている。 3年前と比べ、働き方が「変わった」という現在就業者は約半数。 9割以上が変化をポジティブに受け止めている。
株式会社ハルメク・エイジマーケティング
販売部数 No.1(※1)雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチのコンサルティングを通じて、50代以上のインサイトを日々探求する、ハルメク 生きかた上手研究所は、全国の女性50~79歳を対象に「仕事に関する意識・実態調査」をWEBアンケートにて実施しました。
(※1)日本ABC協会発行社レポート(2025年7月~12月)
調査結果のポイント
- 50代~70代女性の就業率は50.1%。70代では就業割合や「70歳~死ぬまで働いていたい」という意向が増加
- 今後希望する職種は「事務職」がトップ。参考値ではあるが、70代では「教育職」「福祉・介護・保育職」の意向が高い
- 3年前と比べて、働き方が「変わった」という現在就業者は約半数。きっかけは「自分の希望や挑戦によるもの」が約4割。9割以上が変化をポジティブに受け止めている
【調査背景】
ハルメク 生きかた上手研究所は、シニアのインサイトについて調査・分析を行っています。「定年=引退」という価値観は、もはや過去のものとなりつつあります。シニア女性たちのワークスタイルにも大きな変革が起きているようです。今回は50代から70代の女性を対象に、現在の働き方、仕事に対する意識などについて調査しました。
【調査概要】
調査方法:WEBアンケート
調査対象・有効回答者数:全国の女性50~79歳・451名
調査実施日:2026年3月13日(金)~3月16日(月)
※2024年調査: 3月29日(金)~4月1日(月)
調査主体:株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク 生きかた上手研究所
※ 調査結果のパーセンテージは、小数点以下第2位を四捨五入したため、総数と内訳の合計が一致しないことがあります。
※ 本リリースの内容を掲載いただく際は、出典として「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」と明記をお願いいたします。
※ 調査主体の「ハルメク 生きかた上手研究所」所長への取材、コメント提供も可能です。
50代~70代女性の就業率は50.1%。70代では就業割合や「70歳~死ぬまで働いていたい」という意向が増加
- 50代~70代女性の就業割合は50.1%。
- 70代の就業率は23.3%と、前回の15.9%から7.4ポイントアップ。
- 「今後いつまで働いていたいか」という質問に対し、「70歳~死ぬまで」と回答した人は58.5%。70代では82.9%となっており、前回調査の74.6%から8.3ポイントアップ。
今後希望する職種は「事務職」がトップ。参考値ではあるが、70代では「教育職」「福祉・介護・保育職」の意向が高い
- 新しい仕事に就きたい人の今後希望する職種で最も高いのは「事務職」で32.8%。次いで「教育職・講師・インストラクター」27.9%、「サービス職(飲食・レジャーなど)」24.9%、「福祉・介護・保育職」21.9%と続く。
- 参考値ではあるが、70代では「教育職・講師・インストラクター」が31.0%と全体に比べて3.1ポイント高く、「福祉・介護・保育職」は27.6%と全体に比べて5.7ポイント高い。
■働き方に対する意識(自由回答抜粋)
- いままでは収入目的だったが、今後はやりたいことに挑戦してみたいから。人生を愉しむため。(51歳 非就業)
- 一度引退しているので、新たに今までと違うことをやってみたいと思ったりはしています。(56歳 非就業)
- 自分自身が持っている知識(接遇、接客、言葉遣いなど)を何かに役立てたい。(59歳 パート・アルバイト)
- 誰かの役に立ち続けたい(62歳 パート・アルバイト)
- 自分をどこまで生かせるか挑戦できる事がしたい(63歳 専門・自由業・自営業)
- 今まで育ててもらったスキルはすべて伝えていきたい。年齢を重ねても楽しく仕事をする事を伝えられたら良い。(64歳 パート・アルバイト)
- 子どもが大好きで、子どもと触れあっていたい。また、その保護者の悩みの相談にも乗りたい。(68歳 非就業)
- 子供たちが楽しく興味を持つ学びを提供したい。(70歳 パート・アルバイト)
- 生活のリズムを整えられる(77歳 非就業)
3年前と比べて、働き方が「変わった」という就業者は約半数。きっかけは「自分の希望や挑戦によるもの」が約4割。9割以上が変化をポジティブに受け止めている
- 現在就業者のうち、「3年前と比べて、あなたの働き方は変わりましたか。」という質問に対し、「変わった」と回答した割合は49.1%。
- 働き方が変わった人にきっかけを聞いたところ、「自分の希望や挑戦によるもの」と「家族や健康など生活上の理由」が同率で37.8%と最も高かった。50代では「自分の希望や挑戦によるもの」が62.5%にのぼる。
- 働き方が変わったことに対する評価について、「ポジティブに(前向きに)捉えている」+「ややポジティブに捉えている」割合は91.9%。
【専門家の見解】
ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江(うめづ ゆきえ)
2016年から現職。年間約900人のシニアへの取材やワークショップを通じて、誌面づくりや商品開発、広告制作に役立てている。時代や世代も捉えて、半歩先の未来を予測・創造している。
著書に『消費の主役は60代 シニア市場最前線』(同文舘出版)など。
横ばいの裏で進む変化 70代が切り開くシニア就労の新常識
今回の調査で最も注目すべき変化は、就業率そのものではなく「働く意味の変質」です。全体の就業割合は大きく変わらないものの、70代女性の就業が7ポイント増加しており、この層の存在感が明らかに高まっています。「死ぬまで働きたい」という意向も増え、新しい仕事へのチャレンジ意欲も旺盛です。年齢とともに就労意欲は低下するという前提は今、大きく揺らぎ始めています。
その背景にあるのが、働く目的の変化です。70代にとって仕事は「お金のため」ではなく、「社会や人との関わり」「生活リズムの維持」「生きがい」を得るためのものになっています。さらに、培ってきた知識や経験を社会に還元したいという意識も強く、教育や福祉といった分野への関心の高さにも表れています。
こうした変化は70代に限ったものではありません。現在就業者のうち、50代以上の約半数が「働き方が変わった」と回答し、その4割が自らの意思による変化、さらに9割以上がそれを前向きに受け止めています。これは“やむなく働く”から“選んで働く”への転換と言えるでしょう。「今までと違うことをやってみたい」という自由記述が目立ちました。背景には、「タイミー」などのスポットワークや「おてつたび」などのリゾートワークといった柔軟な就業環境の広がりがあります。年齢にとらわれず挑戦できる土壌が整ってきたことが、この変化を後押ししています。
また、教育や福祉分野の伸長は、経験や知識を社会に還元したいという欲求の表れです。「恩返し」「生きた証を残したい」といった声は、仕事が自分の役割を社会の中で発揮する場になっていることを示しています。
シニアの働き方は今、「延長」ではなく「再設計」のフェーズに入っています。仕事は自己実現であると同時に、社会とつながり続けるための選択肢へと変わりました。好奇心から踏み出した一歩が経験と結びつき、気づけば周囲に求められる存在になっている。シニアは今、「戦力」として新たなステージに立っています。
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