【後編】売上前年比118%!精鋭4人が仕掛ける「おせちプロジェクト」とは?
ハルメクグループの「今」と「未来」を伝えるオウンドメディア「ハルイロ」をご覧いただきありがとうございます。
今回取り上げるのは、毎年大好評の「ハルメクのおせち」。昨年は過去最高の約4万台を販売し、ますます注目が高まっています。
2025年のコンセプトは「玉手箱」。11月10日時点で、売上前年比118%と絶好調な滑り出しです。
実はその大ヒットの裏側には、密かに動いていた「おせちプロジェクト」の存在が! 部署の垣根を超えて集まった4名によるこのプロジェクト、いったいどのような活動をしていたのでしょうか?
後編では、おせちの制作に密着した全編4話のドキュメンタリー動画や、「おせちとわたし」思い出話コンテストをご紹介します!
裏側にある思いにクローズアップした動画
編集部:「ハルメクの真面目すぎるおせち2025」動画のコンセプトについて教えてください。
幸恵さん(以下幸恵):今までも読者試食会や座談会の様子は動画で配信していました。でも、開発の裏にある私たちや生産者さんの思いには触れていなくて。周平さんが「こんなに真面目に作っているのだから、そこをしっかり表現してみませんか」と言ってくださったんです。
周平さん(以下周平):おせちプロジェクト(以下おせちPJ)が発足してすぐ、社長へのプレゼンがあると聞いて、すぐにカメラ片手に幸恵さんに同行させてもらいました。そこで撮れたのが、まさかの撃沈してしまうという【第1話 撃沈の社長プレゼン編】です。
動画でしか見られない、開発の裏側がおもしろい!
幸恵さん:社長からダメ出しされているところとか、もう全部撮られちゃっていて(笑)。
このエピソードはですね、おせちは一人に一台を準備する時代になっているのでは、という昨年のお声からスタートしています。元旦の朝に全員が揃うのが難しい今、遅れてきた方はすき間だらけの残り物おせちになってしまう。一人前ならもし食べきれなくてもお土産になるというお話に、なるほどと。
新しく一人用を開発するにあたり、今までハルメクのおせちを買っていただけなかった方たちにも食べていただきたい。品質を保ちながら、少しでもお安くできないかと検討し、新規購入者に限り価格設定が低めのおせちを提案したのですが……。「なぜ未購入者しか買えない商品を出すの?」と社長から厳しい意見をいただいて。
孝志さん(以下孝志):それを経て、改良した一人前「彩」が大ヒットしているんですよね。どうやって今の「彩」にたどり着いたのか、その紆余曲折がわかりやすくまとめられているのでぜひ動画をご覧ください(笑)。
応募総数202件!「おせちとわたし」思い出話コンテスト
編集部:もう一つ新しい取り組みとして、「おせちとわたし」思い出話コンテストがありますが、どういった経緯で行われたのでしょうか?
周平: 8月から売り出すけれど、まだ全然おせちの気分じゃないじゃないですか(笑)。だからまずは、世の中におせちを思い出してもらおうと。興味を持ってもらう何か仕掛けとして、ソーシャルでちょっと話題になるようなことはなんだろうとみんなで考えて。
孝志:そうそう、動画を撮って配信するだけだと話題を作りにくいよねとなりまして。おせちの思い出話を集めたらおもしろいんじゃない!? と盛り上がり、「おせちとわたし」思い出話コンテストを開催することになりました。
入山:リリースまで2週間くらいで準備して勢いで始めた感じです。こういうのは勢いが大事(笑)。失敗しても会社が傾く話でもないのでね。
メンバーのノリもとても良かったです。動画は良い感じだし、おせち関連のサイトは孝志さんがクオリティの高いものをすぐ作ってくれたし、広報としても告知をしっかりできたのは良かったですね。めちゃみんな優秀だなと思って、とても楽しいプロジェクトでした。
孝志:「おせちとわたし」のデザインは、テキストが多くなる分見た目のバランスや文字の読みやすさにこだわって作っています。より多くの方にこのコンテストが目に触れるよう、メルマガでもプッシュするなど、それぞれの分野でやれることをやったって感じですね。
編集部:7月末から8月末にかけて、あなたの「おせち」にまつわる、楽しく笑って泣けるエピソード、心温まるストーリー等を、200~800字で募集。すごく応募が集まったとお聞きしました!
周平:100件集まればいいね、と話していましたがなんと202件! ハルメクのおせちに興味はあるけれどまだ買ったことはない人たちが、エピソードに応募したり読んだりすることで、購入までもう一歩踏み込む土台を作れたと思っています。
編集部:202件の応募作品は、みなさんも一緒に選考されたんですか?
幸恵さん:各自の部署で読んで、それを集計して、さらに細部まで絞り込んで決定という流れでした。クスっと笑えたり、ホロっと涙したり。おせちってやっぱりいいなぁと再認識することができました。
孝志:たくさんのエピソードを読みましたが、「後悔」している世代に改めて注目しています。
ハルメクは3世代で楽しめるおせちを提案していて、ご購入される方は祖母の世代が多く、応募も70代がメインかなと予想していたんです。
ふたを開けてみると、亡き母に味を教えてもらえばよかったという50代が想像以上に多くて。あとは、実際に僕もそうなのですが、母が苦労して作るのを見て育ち、これからは苦労をかけないように買って送るという、中間世代でのストーリーが増えてきていると感じました。
垣根を越えて仕事をすることで、違った販売アプローチの可能性を感じ、とても勉強になりました。
スマホを開くとハルメクのおせちが出てくる!?
編集部:11月10日時点で、売上前年比118%。大ヒットにつながったのは、どの仕掛けだと思われますか?
周平:動画を作ったら売れる、とかそんな単純ではなく、いろいろなものが相互に連携して掛け合わさっていると思うんです。出面をいかに増やすか、が大切。
スマホを開くと「最近ハルメクのおせちをやたら見るな」という状況を作るのが目的だったので、TikTok、Instagram、YouTube、X(旧Twitter)、Facebookなどソーシャルをフル導入しました。
例えば、「おせちとわたし」も受賞作品が決定後、作品を掲載して終わりだとそこでストップしてしまう。受賞3作品はフリーアナウンサーの住吉美紀さんに朗読してもらって、音声データとしてYouTubeで配信したり、X(旧Twitter)には全ノミネート作品をツイートしたりしました。
編集部:なるほど! ハルメクへの接触回数を増やすことで認知度を上げているのですね。TikTokはハルメクのターゲット層より若いと思うのですが、どのような効果があるのでしょうか?
周平:例えば10代、20代の人が見てお母さんやおばあちゃんに「ハルメクのおせち、おいしそうだったよ」と話すことも起こりえる。どの世代にしても、今までハルメクと接点のなかったお客様に認知していただき、それが最終的にどこかでコンバージョンすればと考えています。
今後の活動は?来年は記念すべき20周年!
幸恵さん:来年は「ハルメクのおせち」20周年。今、どう盛り上げていくかを考えています。年明け早々にプロジェクトメンバーに声をかけ、他社のおせちやハルメクのおせちを食べながらアイデア出しを企画中です。20周年記念の商品も作りたいですね!
入山:広報は、会社が持っているこれまでの枠(認知の壁)を越えられるようにプッシュするのが仕事。今の時点では想像もできないような仕掛けをやってみたいですね。こちらが提供するだけでなく、お客様を巻き込んだ取り組みとか。あと、「おせちとわたし」のエピソードのドラマ化もやってみたいです(笑)。
孝志:僕は今回「おせちとわたし」の応募作品を読んで、3世代それぞれアプローチを変えていく取り組みをやってみたいな、と。例えば楽をさせてあげたいっていう真ん中の世代には、僕みたいな男性向けのアピールもいいと思うんですよね。
いろんな世代がうまくミックスして、ハルメクのおせちがお正月を楽しむ、ひいては家族を楽しむためのツールみたいな形になっていったらいいですね。
入山:うんうん。ハルメクは「ハルメク世代を幸せにする会社」という理念がありますよね。その幸せってどんな状態なのかと言ったら、やっぱり「人を笑顔にする」ことだと思うんです。その笑顔の総和を大きくしたい。
その一つが「ハルメクのおせち」で、笑顔が増えると売上が増えている。10億いきたいって最初に語ったのも、笑顔の総和を増やしたいという思いがあってこそ。お正月と言えば「ハルメクのおせち」。それがあたりまえになるような世界が作れたらいいなと思っています。
編集後記:「なんかこの4人、とても楽しそうだな」。おせちプロジェクトの取材を通してそう感じました。みなさんが、楽しみながらこのプロジェクトを進めてきたことがとてもよく伝わってきたんです。きっと、「わたしとおせち」の応募者にもこの楽しい空気が伝播して、楽しみながらおせちの思い出を書いて応募してくださったし、応募人数も予想以上の数になったのでしょう。26年のハルメクおせちは20周年、もっともっと「楽しい」を期待しちゃいます!
ハルメクグループでは全国の事業所で多くの人材を募集しています。この記事を読んで、ご興味を持っていただけた方は、採用サイトもぜひご覧ください。
編集/絵里奈(ハルイロ編集部) ライター/梅津美希
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